webで文筆することは趣味なのか、そうでないのか。(はてなダイアリーへの要望)

id:yukattiさんの投げ銭に関する記事は興味深いのだが。
というか、はてなダイアリー、広くはwebで自分の文章を公開することについて、そこに「趣味」という単語が出て来ること自体が、僕にとっては驚きだった。
おそらく、自分の行う作業に対価が支払われる「労働」の対義語として使われているのだろうと推測するんだけど、じゃあ、趣味に対価は支払われるべきではないのだろうか?
投げ銭というシステムが、どういう思想(と書くと仰々しいが)の元に用意されているかはわからないけど、少なくともid:hatenadiaryの,投げ銭では、趣味であろうがそうでなかろうが、はてなダイアリー上にある文章の価値を評価するもの、という意味のものだろう。だから、投げ銭に関して、趣味だからどうだから、というのは見当違いなんじゃないだろうか。執筆者の行為に対して支払っているんじゃない、文章を評価しているだけのことなんだ。もし投げ銭というシステムがこういう考えの元に存在していて、それをより明確にするには、僕は4/5付でも言ったけど、どの文章に対して投げ銭するかというシステムが必要だと思う。
あと、投げ銭を拒否する、という考え。それはいったいどこから来るのだろう。今言ったような考えであれば、拒否することすらする権利はない*1んだけど、これは推測で多少唐突だが、労働(くどいけど、対価の発生する作業)には常に責任が付きまとっている、という考えから来ているのではないだろうか。趣味だから責任が無い、とかいうわけでは無いけど、少なくともはてなダイアリーっていうのは各々のユーザーが思いのままに文章を書くスペースなわけで、対価とか責任とか、そういうしがらみがあるべき場所ではない。それは僕もそう思う。そもそも労働とは契約であり、どれだけの作業に対してどれだけの賃金を支払うか、ということが明確に定められていなければならない。翻って投げ銭は、投げる側の意向次第で投げるか投げないかが変化する。少なくとも、これは労働行為ではない。なまじ、はてなのポイントが円と等価であるから、こういうような投げ銭No thanksな考えが生まれるんじゃないだろうか。本当に近藤さんがネット上の文章に対する価値を与えたいと思うなら、この等価での交換サービスはやめたほうがいいと思う。そのかわり、はてなのポイントで、人力検索の依頼以外に出来ることを増やすべき。それがより本当の意味での地域通貨なのではないだろうか。
ちなみに、地域通貨というと博報堂の雑誌「広告」の2001+2002年 vol.06 Let's associateにおもしろい記事*2があるので、興味のある人はどうぞ。

*1:事実、近藤さん(id:hatenadiary)はその機能をつけていない

*2:渋谷でやってた地域通貨のやつだね