既に各所で論じられているとおりですが
はてなが住所登録を強制するというお話について。
正直なところ、僕はこの問題に対してどういうスタンスをとればいいのか今ひとつ自分でもわからなくて、戸惑っているという表現がちょうど良い感じ。
というのも、住所登録をすることによってデメリットになるのはみんなけんけんがくがくに言っている個人情報漏洩の危険ってことがあるんだけど、住所ぐらい社会生活を嗜む者なら須く、既にどこぞやから個人情報が流出しているもんである。というか僕には個人情報漏洩という問題に関してはある程度致し方ない部分があると思っていて、それは、水が高いところから低いところへ流れるように、情報というものは、内側から外側へ流れて行くもんだと、こう思っている。いわゆるひとつの自然の摂理、っていうやつ。だから、はてなを利用する人はどんどん住所を登録していってもらいたいものだなあ、とも思っている。
しかし反面、はてなは第3者からの削除要請があった場合に連絡つくように、というのをかなりアピールしてるように見えるんだけど、これって、こないだのウ社絡みとかもあってのことなんだろうか。
もし仮にこないだのウ社みたいなことが発生したとすると、今後第三者がはてなに削除要請を出したら、はてなはユーザーの個人情報をほいほい第三者に開示し、「あとはおたくとユーザーさんで話し合いしてください」とかいうように丸投げする気? はてなのメリットを考えると、住所登録をさせて一番おいしいカタチっていうのはそれしかないと思う。
はてなは人力検索とかアンテナとか他にもいろいろやってるけど、今のところはてなダイアリーが一番大きなサービスであり、それがネット上に言論を掲載=コンテンツを生成するサービスをする企業である以上、ユーザーとそこから発生したコンテンツを護る、つまり、明らかに不躾で不法行為的なユーザーを規制することは当然であるとしても、ウ社のような香ばしい相手に対してユーザーを丸裸のまま投げるというような姿勢は、はっきり言って酷いとしか言いようがない。というか、ネットに携わる企業としては、コンテンツ、そしてユーザーを護るために、第三者とユーザーの間に介入するぐらいの姿勢がなければ、ネット社会の発展はありえない。前回のウ社の場合、状況が不透明なうちに削除なりなんなりが行われてしまったはてなの前歴がある以上、こういう状況の危惧は禁じ得ないと思うのだ、僕は。
参考
- id:jkondo:20041102
- id:kowagari:20041102#1099354280
- http://kiri.jblog.org/archives/001114.html