HANA-BI

北野武主演監督。ベネチア映画祭優勝の、あの作品。日本はおろか、世界的に評価されたので、かなりの人が見た、あるいは知っている人も多いだろう。
あらすじは省くけど、全体的な印象としては、なんというか、カメラワークだけで語っている部分が多い。そう、セリフが圧倒的に少ないのだ。黒澤明の作品もそうだけど、世界的に評価される作品は、セリフが少なく、映像で魅せている部分がある、というところ。最近の映画では、映像で魅せると言うと、SFXのようなCGを使った特殊効果の事を指しがちだが、そうではない。顔の表情でセリフを語るのが、この黒澤映画然り、このHANA-BIであるということだ
映画にしろ、ドラマにしろ、小説にしろ、人々に訴えかける題材として、限られた時間と人であるがゆえに持ってしまう心の葛藤というのがある。限られた時間というのは、人の限られた残りあとわずかな命であったり、また人であるがゆえに持つ葛藤というのは、戦争映画における上官の非人道的な命令(玉砕とか)に服すことのできない二等兵であるとか。HANA-BIには、この2つの要素があり、これがあるからこそ、HANA-BIに感動があり、感動できる映画があるのだ。
まぁ、あらすじに触れなければ感想のない(苦笑)作品なのだが、ここではなるべくならあらすじには触れたくないので、感想はやめておく(笑)。
個人的には、音楽がポイント高い。スタジオ・ジブリ作品の音楽を手掛けている久石譲だけに、映画の(良い意味での)儚さにより深みを与えて、感動がよりいっそう込み上げやすいものにしている(と思う)。