カンマとピリオド

中学校の数学授業で「数字は三桁ごとにテンを打つ」ことを教わったときに、手を上げて「何で三桁ごとにテンを打つんですか?」と質問したことがある。「その方が読みやすいでしょ」という教師に、「読みさすさを優先するなら、四桁ごとの方が読みやすい」と食い下がる私。「そうは言っても決まりだから今さら変えられない」という教師に、「そんな役に立たない決まりなんて変えた方が良い」とさらに食い下がるが、「決まりなんだから皆さんはそれを覚えるように。では、次に進みます」と頭から否定されてしまって少し傷ついたことを覚えている。

今になって考えてみれば、その教師は「確かに君の指摘するように日本人にとっては四桁ごとにテンを打った方が読みやすい。でもね、英語やフランス語などの欧米の言語の場合は3桁ごとにテンを打ったほうが読みやすいんだ。戦争に負けて、欧米を中心にしたグローバル経済圏に取り込まれた日本はそれに従うしかないんだ。不便だけれど我慢してくれ。」と答えるべきだったのだが、そこまでの知識が教師自身になかったのか、単に面倒い生徒だと思われてしまったのか、そんな答えはもらえなかった。

僕も当時同じようなことを思ってたけど、決まりなんだからそれを覚えた僕は独立心に欠ける子供だったかな。
決まりごとっていうか、別に文化を征服したとかされたとか関係なしに、こういうことをグローバルスタンダードにしておくのは大切だと思う。
少し論点はズレるが、アメリカ・イギリス・日本などでは、三桁ごとにカンマを打ち、小数点はピリオドだが、ロシアを初めとする旧共産圏、特にワルシャワパクト圏では、逆に三桁ごとにピリオドを打ち、小数点はカンマである。

西側
35,000(さんまんごせん)
9.2(きゅうてんに)
東側
35.000(さんまんごせん)
9,2(きゅうてんに)

かつて、キログラムとポンドを間違えて飛行機の燃料が途中で無くなってしまったという事故があったけど、この数字の区切りも同じようなミスを引き起こしかねないような気がする。