平和な昼下がり

メインマシン、うちはPowerBookG4の550MHzっていうマシンなんですが。御存じの通り、僕はマカーです。マカーって響きはねぇ、、 懐かしいねえ。マカーっつー言葉には、僕にはちょっと因縁があるというか、これもまた青春の一部分というか。まあ、いろいろとイワク付きなんですけどね。そういう話はまた今度にでも。
で、このPBG4、買った時に、AirMacカードを付けたんです。AirMac。バンドじゃないよ。AirMacっていうのは、Apple無線LANシステムのことで、まあいわゆる、ワイヤレスブロードバンドってやつなんですな。ADSLじゃないけど、ケーブルで最速2Mb出るらしいんですよ、うちのケーブルは。まあケーブルになったのは結構前、んー、2年ぐらい前かな、、。 って、書いてから気付いたけど、随分経ってるもんだ。もううちがケーブルになって2年かと。うちのケーブルテレビ局がネットサービスやりはじめたのって、業界ではそんなに早いほうではなかったと思うけど、まだADSLも普及率は全然っていうか、パンピーに「ADSL」という単語を投げかけても、それをボケて返してくれる(例:ATM→アホなとーちゃん、もういらん。出典:中央出版CM。出演:島田紳助、他)どころか「?」という記号で返してくれるような時代だったからねえ。うーん、光陰矢のごとしとは、こういうことを言うんだねえ。光陰と言えば、ADSLどころかもうすぐ光ファイバーとかでネットダイヴできるんだねえ、とか、まあ色々思ったりするんですが。つーか、脱線しまくり。
で、このマシン、11月から使いはじめてるんですけど。それ以来快適ネット生活。それまでもネット生活っていうのは、24時間定額制っていうのはエンジョイしておりましたが、今一つこう、高速回線の有り難みっつーか、恩恵ってやつには与れてなかったんですねえ。
というのも、前に使ってたマシンっていうのは、PowerBook2400って言って、まあちょいと古い(といっても3,4年ぐらい前かな?)マカーの人なら、すげえ羨むマシンっていうか。CPUが240MHzのセカンドモデルなんですけどね。それが出た当時に買いまして。ただまあ、その時は青い中学生でしたから。本体と最低限必要な周辺機器を揃えるだけで精一杯で。ええ。このマシン、小さくて持ち運び第一に考えられている、Macでは異端なモデルなんですけど。(Appleなのに、IBMが製造してるんだゾ。真空パッドと基本設計が同じなのだ。)なのになのに、CPUのアップグレードが用意されてたりとか(DOS/Vでは当たり前なのかな?)メモリも当時で考えれば、そこそこ積める仕様なんですよね。HDも当時の頃から大容量化の時代で。それでもデフォルトで2Gなんですけど。2.5inchのベアドライブなら、4Gとか6Gの時代でしたから。でも、中学生高校生にマシン買った後にホイホイと周辺機器買えるワケないですよね。バイトもしてなかったし。そんなこんなで、ついこの間まで、PowerPC603evの240MHzと、RAM80M、HD2Gっつー、何世代も前のスペックでがんばってたんですよ。ちょっと。すごいでしょ? 感服しません? だってiMacのボンダイ(最初に出たヤツ)でさえ世間では「遅い」とか「時代遅れ」とか言われてたんですよ? DOS/Vで言うなら、Celeronの300MHzとか、それをがんばってクロックアップして335MHzとか中途半端な状態で動かして、しかも動作がハードウエア的に脆くなって、その危険を承知でメインマシンとして使い続けてる。そんな感じですよ。それをまあ、今まで遅さに耐えてよくがんばった。感動した! と。自分に激励してどうすんですか、っていっちゃあそれまでなんですが。
でね、ケーブルやDSLっつーとアレですね。ブロードバンド向けコンテンツ。略してブロードバンドコンテンツ。全然略になってないよ。そう、動画。しかもなんかビデオデッキが普及し出したころの裏ビデオみたいな、お肌ガサガサな低画質じゃなくて、テレビと遜色ないっつーか、テレビより綺麗なパソコンの画面で映してもまだ綺麗、そんな高画質の動画を楽しむ、ア・レ。
でもねー、やっぱ前のマシンではそういう恩恵に与れてなかったわけで。せいぜい毎日のwebチェックと2chぐらい? まあ2chにケーブルやDSLっつーのは有り難い存在なんですが。で、その欲求からくる反動というのは極自然であるというか、なんで自分でそんな解説すんのか、アホみたいなんですけど、マシン新しくしてからは、そういうの楽しみまくりなんですよ。言う程楽しんでないですけど。ほら、2chのムーヴメントで最近Flash流行ってるじゃないですか? 2chがらみのFlashと言えば、最近下の学年の連中が昼休みにパソコンルームを大量人数で占拠(つーか立て籠り? やつらのオーラでパソコンルーム入るのためらうぞ?!)しながら、大音量でFlash見てるの。サザエさんのエンディングとか流しながら。もうね、アホかと。バカかと。おまえらFlash如きでパソコン占領してんじゃねーよ、と。150円やらないけど、そういうのは家で見ろ、と。せめてヘッドホンぐらいしろ、と。まあヘッドホンすると、みんなで楽しむ、ということができないっていうのは、僕も同意しますが。
まあ、ああいう笑えるFlashもイイんですが、やっぱ、こう、映像メディア関係を目指す端くれとしては、こう、それだけに留まらず、しっとりとした作品も見てみたいワケなんですねー んー でも、そういうのに目覚めたのって最近(ネットの動画関連のことな。)だから、あんまそういうネット脈(造語)があんまし無いわけです。そんななか、少ないネット脈の中で見つけたのが、コレ。Other Voicesっていうサイト。もう、すんげーね。このクホリティ。たまんねー。このサイトでは今3作品見れるけど。まん中のヤツはちょっと見てて恥ずかしい気もするけど、全体的にクオリティいいよ。これって作画は独りでやってるっぽいね。(他にも関わってる人いるかもしれないけど)すごいよ、ひとりでこんだけやれるって。のんちゃんとかもすごいけどさぁ。やっぱQTで書き出してる時点で、やっぱ個人レベル超えてるよね。ま、ブロードバンドなあなたは、一度見て見なさい、ってことで。
まあ、それがらみ、っつーか。関西だけだと思うんだけど、ABC(朝日放送。テレ朝系ね)の日曜夜深夜。まあ大抵26時ぐらいにやってるんですけど、デジネバっていう番組があるわけなんですよ。まあ、2chが好きな人間なら、大抵は楽しめる番組。映画とゲームと音楽を軸にメディアを紹介するんですが、そこはタイトルも示しているとおり、デジタル世代向けなワケなんですね。で、ちょうど今の季節、ABCではクライアントを募って、CMグランプリって言って、素人に集まったクライアントのCMを作らせて、コンペをしようっていうような、まあそういうローカルではありますけど、興味深い大会があるわけなんですね。まあ僕もそれにはすごい興味があったんですけど、今まで前述のようなマシン構成だったワケで、指くわえて見てるだけだったんですが、、 まあいいや。んで、デジネバでは、その大会の攻略、っていうとちょっと違うかな。ホスト番組(ってどんな番組だろう。ホストクラブのホストでないくらい、聡明なあなたなら分かるよね)って位置付けなのかなぁ、、 まあその大会について、毎週コーナーがあるわけなんです。それが所以なのか、前チラッとデジネバを見てたとき、イベントの紹介で、ショートフィルムフェスティバル、とかなんとかやってたんです。大阪の番組ですから、当然やってるところも大阪なんでしょうけど。で、まあこれに出展されてるであろう映像が、チラリと映ってたんですけど、それがもう、カッコイイのなんの。カ・ッ・コ・イ・イ・! って、もうヤバいよ。ヤヴァいよ、タモさ〜ん。メロメロだね。ていうか、メロメロんなってたおかげで、そのショートフィルムフェスティバルが何時何処でやんのか失念してしまったんですけど。ダメダメ。んで、そんときに、浅井が(その番組の司会進行ホスト役。自称サイバーDJ、と自称してるんだよね。どこがサイバーなのか今一つ。デカいグラサンかけてるだけなんだけど。プッ)「コンピューターの性能向上とネットの普及によって、最近ショートフィルムを個人で製作してる人が増えている」と、そんなような事を言ってたんですね。まあ、それに関しては概ね同意、っつかそんなことガイシュツですよ、と独りで深夜にテレビに突っ込んだりしたんですけど。
博報堂が出してる「広告」っつー雑誌があるんですけど。雑誌のくせに広告とはかなり喧嘩売ってる題名なんですが、それはさておいて、まあ、博報堂が出してる「広告」とだけあって、宣伝会議やブレーンといった、広告専門誌(パンピーは知らねーだろうなー 前の高校の連中に聴いても、みんな全然知らなかったもんなー)に分類されるんでしょうが、まあ発行された当初は真面目な広告専門誌だったんでしょうけど、その僕は1999年の7月から買いはじめましてね。それからちょくちょく買ったり、バックナンバーを手に入れたり、最近はまた買って無いんですけど。で、まあ、その最近の「広告」は、全然広告関連の話題なんか取り扱って無くて、もっぱらサブカルチャーなんですよね、知的人間の知的好奇心くすぐるような。なんか、専門用語一杯だし。「特集:ケータイ」とか。まあ当時(3年前な)はみんな携帯持ち出したころで。おねーちゃんが電車の中でメール打ってるのも見なれて、でもそれが異様な光景だな、ってみんなが気付きだして(僕は別に異様だとは思いませんが)そんな頃にやる携帯の特集かと思いきや、全然関係ない。そりゃ若者の携帯の利用方法などのインタビュー記事などもありましたけど、かたやデザイナー達に未来の携帯とかをデザインさせてんの。まあそれも許せる範囲ならいいんだけど、なんか、デザイナーも真面目にやってんのか、遊び半分なのかわかんないような。ひたすらスタイリッシュなデザインに突き進むあまり、全然実用的でないようなデザインのとか。で、そのケータイ特集の次の号か次の次の号くらいの特集が「ヘンタイ感覚」古今東西の変態について解説してるんだって。自傷行為とか。ボディービルとか。テレホンセックスとか。これでもか、って感じ。だから、ちょっと普通の人の感覚からはズレた雑誌なのね。でも、結構スタイリッシュなエディトリアルだったから、好んで買ってたワケよ。んー、かなり脱線した。
で、その「広告」を買いはじめたのはもう言ったと思うけど、99年の7月なワケね。で、ストリーミングの記事がのってたの。「広告」に。知らない人のために書いておくと、ストリーミングっていうのは、ネットで動画を送受信する手段のひとつで、通常だとデータをダウンロードしきらないと再生できないけど、ストリーミングだと、データを受信しながら再生できるので、ほとんど待ち時間無しに動画を見ることができるのね。まるでテレビ感覚で。で、まあその時は「ふーん、そうなのか。そういうのがこれからは流行るのね」(「広告」っていうのは、そういう流行りの先読みみたいな部分もあった。流行りが今当たってるかどうかっていうのは、五分五分ぐらいなんだけど)ってな感じで見てたんだけど、なんでか知らんけど、2000年の春ぐらいに、部屋でその「広告」99年7月号を読んでたのね。で、その時すんげーストリーミングに興奮して。その時のストリーミング記事に、ストリーミングを実践してる人として、粉河哲夫っていう大学教授が出てたの。そう、この辺のことは前の日記にも書いたよね。で、その人のサイトを見ると、ソニーのバイオにカメラ付いてる機種あるでしょ? そう、C1。VAIO C1。アレで渋谷や新宿でリアルタイムストリーミング(ネットで中継放送ス・ル・ノ・ダ!)してた時のファイルを閲覧することが出来て。それ見てちょっとした感動だったのね。おーし、おもしろそう。ワクワクする。やっぱ男のコはこういうのに弱いよね。とかなんとか思いながら、ネットでストリーミングに関する情報を集めて、自分ではじめようとしたのね。まあカメラはないから。せめて音だけでも、と。で、色々調べるうちに、自分の現状では、オンデマンドのストリーミングしかできないことがわかった。つまり、録音録画したファイルをサーバーに置いて、相手がダウンロード(場合によってはストリーム)する方法しかできないワケ。つまり、リアルタイムができない、と。もうね、正直がっかり。でも、やれることはやろうと、オンデマンドでラジオ局作ったことがあったよ。試験的に、だけどね。まあそれっきりだけど。
で、今はストリーミングは全然やってないんですけど、そういう所以があって、ネットでの動画ていうのは、前から興味あった分野なわけなんですね。浅井さんが言うとおり、「コンピュータとネットの普及」っていうのは大きなキーワードだけど。ネットの存在そのものは、大きな革命だけど、実際目に見える部分っていうのは、さして変わって無いと、みんなそう思ってるよねえ。多かれ少なかれ。仕事でネット使うようになって、流通やインフラが大幅に変わったっていう人とかはともかく。でも、映像や動画っていう分野においても、たしかにそれ自体は革命的であっても、一般における映像や動画っていうののインフラっつーのはテレビでしょ? スカパーやワウワウとかも、全員が見てるわけじゃないし。だから、ストリーミングがあーだこーだ、ショートフィルムが今熱いだの言っても、それは世間的に見れば、好き者が集まってなんかやってる、っていう風にしか見えないんだと思うんだよね。けど、長い目で見て、こう、将来的にトータルで考えると、先はまだどうなるかわからんけど、徐々にインフラが変化してきた(例えば、地上波テレビ局が無くなる時とか)時とかに、こういうストリーミングメディアや、ショートフィルムで実践してきた人たちの力が生かされるんじゃないかと。これも、今の時代にネットが普及したおかげっつーか、その頃のネットはもっと進化してるかもしれないけど。で、こういうことって映像動画の世界だけじゃなく、どんな分野の業界、世界にも同じことが言えるんじゃないかなぁーって。自分も、将来そういう人間の一員になれればいいなあ、って、そんな漠然としたことを、このOther VoiceのQuickTimeMovieを見ながら、日曜の午後、昼下がりに考えてたわけなんです。
長々とごめんなさい。今日はいつになく、長舌でした。長文読んでくれてありがとね。乱筆御容赦。
●Other Voices -遠い声-
http://www2.odn.ne.jp/%7Eccs50140/
●99年7月号「広告」ストリーミング特集で登場した、粉河哲夫氏のサイト、Polimorphous Space
http://anarchy.k2.tku.ac.jp/
朝日放送「デジネバ」
デジネバ
●ABC CG CMグランプリ
http://www.asahi.co.jp/cgprix/01cgprix.htm
博報堂の雑誌「広告」のサイト。覚悟して御覧あれ。
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